BMC Resources v. Paymentech

CAFCは、クレームされた行為が複数当事者によりそれぞれ部分的に実施される場合(joint infringement)の侵害認定に関し一定の基準を示した。

本月20日に判示された BMC Resources, Inc., v. Paymentech, L.P. 事件において、CAFCは、クレームされた行為が複数当事者によりそれぞれ部分的に実施される場合、複数当事者の誰かが他の当事者の行為を”control”あるいは”direct”していない限り、原則として直接侵害は成立しない旨を判示した。また、直接侵害成立しない場合、間接侵害が成立しないことも改めて判示している。

本判決の判示は、伝統的なjoint infringementの考え方の範囲内と思われるが、CAFCが改めてその基準を示したことは重要と思われる。

また、同判決で、CAFCは、”The concerns over a party avoiding infringement by arms-length cooperation cna usually be offset by proper claim drafting”と述べている。上述の基準により侵害行為が認定されないような事態を招くのは、基本的に、クレームドラフティングの問題であるとの指摘であると思われる。

http://www.fedcir.gov/opinions/06-1503.pdf

タウンゼント知財総合事務所/ 穐場 仁